豆の木在宅診療所

美川 達郎
0853-24-7336
〒693-0054
島根県出雲市浜町536-3
現金
振込
指定銀行(山陰合同銀行)口座引落
月・火・水・木・金:08:30~12:30/14:30~17:30
休診日:土・日・祝
※定期訪問診療を行っている患者さんは、緊急時の24時間365日往診に対応
島根県出雲市浜町
訪問診療/在宅医療/内科/呼吸器内科/緩和ケア
通院が困難/がんの痛み/息苦しさ/介護の不安/最期の過ごし方への迷い
対話を重視/ご家族の心のケア/夜間休日対応/多職種連携/その方に合った場所を探す
医院紹介

豆の木在宅診療所は、島根県出雲市で訪問診療を中心に行っているクリニックです。地域で暮らす患者さんが、ご自身に合った場所でできるだけ安心して過ごせるよう、日々の診療に取り組んでいます。
クリニックの入り口には、当院の看護師長であり私の妻でもあるスタッフがデザインしたイラスト入りの看板を掲げています。少人数の診療所ではありますが、その分、患者さんお一人おひとりの様子をスタッフ間で細かく共有しながら診療することを大切にしています。
当院では外来診療をほとんど行わず、訪問診療を中心とした診療体制をとっています。外来診療と並行すると、訪問中の患者さんに急な体調変化があった際、すぐに対応することが難しくなる場合があります。そのため、急なご相談にもできるだけ柔軟に対応できるよう、現在の診療体制を選択しました。
また、出雲市内の6つの医療機関と連携し、夜間や休日については当番制で対応しています。診療を始める際には、夜間・休日の対応方法についても事前にご説明し、ご理解いただいたうえで診療を行っています。それぞれの医療機関が協力することで、一つの診療所だけに負担を集中させず、地域で在宅医療を支える体制を整えています。
医師紹介

豆の木在宅診療所
院長 美川 達郎
私が医師を目指したきっかけは、高校生の頃に気胸を患った経験でした。当時は吹奏楽部で大会を目指していましたが、病気のため練習に参加できなくなり、かなり落ち込んでいました。
そのとき担当してくださった先生が、とても気さくに接してくださり、「これから頑張ればいいよ」と声をかけてくださいました。病気そのものを診るだけでなく、不安を抱えている人を安心させる医師の姿に触れ、私もこのような仕事ができたらと思ったことが、医師を志すきっかけになりました。
島根医科大学(現在の島根大学医学部)を卒業した後は、大阪の淀川キリスト教病院で研修医としてさまざまな診療科を経験しました。私自身が喘息を患っていたこともあり、その後は呼吸器内科を専門とし、肺がんをはじめとする呼吸器疾患の患者さんを多く診療してきました。
当時は、病状が進行した患者さんが病院で最期を迎えることが一般的でした。そのような中で、「どうしても家に帰りたい」と希望された患者さんがいらっしゃり、退院後にご自宅で診療を行う医師がいることを知りました。病院の外でも患者さんを支える医療があることを知り、在宅医療に関心を持つようになりました。
もともと、研究職というよりも、患者さんが困ったときに気軽に相談できる身近な医師でありたいという思いがありました。そのため地元である島根県に戻り、地域の基幹病院の総合診療科や、訪問診療を行う病院で経験を積みました。
在宅医療では、内科だけでなく、床ずれなどの皮膚トラブルや腰痛など、さまざまな症状について相談を受けます。幅広く患者さんを診る経験を重ねたうえで、2016年に豆の木在宅診療所を開院しました。
経歴
2000年3月 島根医科大学(現島根大学) 医学部 卒業
2000年4月 淀川キリスト教病院 研修医
2002年 同 呼吸器内科
2008年 島根県立中央病院 総合診療科
2010年 出雲市民病院 内科
2011年 大曲診療所
2013年 すぎうら医院 在宅診療部
2016年 豆の木在宅診療所 開院
資格・所属
日本内科学会 認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
当院こだわりの治療について
呼吸器内科で肺がんの患者さんを多く診療してきた経験は、現在の訪問診療にも生かされています。これまでの経験から、病状が今後どのように変化していく可能性があるのかをある程度見通しながら、その時々で必要な対応を考えることを大切にしています。
また、診療の中で何より大切にしているのが、患者さんやご家族との対話です。初めて訪問する際には、当院の診療方針や困ったときの連絡方法などをご説明するとともに、これまでどのように過ごしてこられたのか、これからどのように過ごしたいのかについても時間をかけて伺います。
在宅医療というと、「最期まで自宅で過ごす医療」というイメージを持たれることもありますが、私は必ずしも自宅で過ごすことだけが正解だとは考えていません。
患者さんご本人の希望はもちろん、介護を担うご家族の身体的・精神的な負担も含めて考えながら、ご自宅で過ごすのか、病院へ入院するのか、施設を利用するのかを一緒に考えていきます。
患者さんができるだけ自分らしくいられる場所はどこなのか。その時々の状況やお気持ちを確認しながら、ご本人とご家族に合った選択肢を一緒に考えていくことを大切にしています。

クリニックの特徴①:ご家族の心を支える医療
在宅医療では、患者さんご本人への診療だけでなく、ご家族への支援も非常に重要です。
「できれば最後まで自宅で過ごしたい」という患者さんの希望があっても、実際に介護を担うご家族に大きな負担がかかることがあります。患者さんとご家族の希望が一致しないことも珍しくありません。
そのような場合には、どちらか一方の希望だけで決めるのではなく、ご本人とご家族それぞれのお話を伺いながら、現実的に続けられる方法を考えます。必要に応じて訪問介護などのサービスを増やしたり、有償ボランティアなどの支援を利用したりすることで、ご家族の負担を軽くできないかを一緒に検討します。
私は、訪問診療は患者さんだけでなく、ご家族を支えるための仕事でもあると考えています。訪問診療を利用される方の中には、医療だけで病気そのものを治すことが難しい段階にある方もいらっしゃいます。そのようなときに、ご本人とご家族がどのように過ごしたいのかを一緒に考え、その時間を支えていくことも在宅医療の役割です。
ご自宅で看取る場合もあれば、途中で病院での療養に切り替える場合もあります。実際に、ご自宅で過ごせて良かったと振り返られるご家族もいれば、病院へ移ったことでご家族が集まり、ゆっくり会える時間を持てて良かったというケースもあります。
どちらか一つが必ずしも正解というわけではありません。患者さんとご家族の気持ちは、そのときの体調や状況によって変わることもあります。その変化も含めて受け止めながら、その時々で納得できる選択肢を一緒に考えていくことを大切にしています。

クリニックの特徴②:地域医療の連携と啓発活動
出雲市には大学病院や地域の大きな病院があり、地域医療を支える重要な役割を担っています。一方で、病院へ通院することが難しくなった場合には、ご自宅や施設で診療を受けるという選択肢もあります。
当院では、訪問看護師やケアマネージャーをはじめとする地域の医療・介護職の方々と連携しながら、患者さんの生活を支えています。
診療や処置だけを行うのではなく、「何かやりたいことはないか」ということも患者さんやご家族とお話しします。訪問看護師から「少し散歩に出てみませんか」とご提案するなど、体調に無理のない範囲で日常の中に楽しみを持てるよう、一緒に考えることもあります。
また、地域からご依頼をいただいた際には、在宅医療ではどのようなことができるのか、どのような支援につながることができるのかについてお話しする機会も設けています。当院の診療範囲外の地域であっても、「こういう医療の選択肢がある」ということを知っていただくことには意味があると考えています。
ご家族から直接、「どうしたらよいかわからない」とご相談のお電話をいただくこともあります。当院ですぐに診療をお引き受けできない場合でも、お話を伺い、必要に応じて市役所の相談窓口や地域の関係機関をご案内しています。
一人で抱え込まず、相談できる場所があることを知っていただく。そのための橋渡しも、地域で医療に携わる者として大切な役割だと考えています。

今後の展望
今後も、患者さんができるだけ自分らしく過ごせる場所を一緒に考え、その希望を支えられるクリニックでありたいと思っています。
在宅医療では、最初に決めたことが最後まで変わらないとは限りません。ご自宅で過ごしたいと思っていても、途中で病院での療養を希望されることもありますし、その逆もあります。そうした気持ちの変化も含めて、その時々で患者さんとご家族に合った方法を一緒に考えていきたいと思っています。
また、当院だけで地域のすべての在宅医療のニーズに対応することには限界があります。現在も新しい患者さんの受け入れが難しい場合があり、地域全体で訪問診療を担う医療機関が増えていくことは、とても大切だと感じています。
在宅医療を行うクリニック同士が競い合うのではなく、それぞれが協力しながら地域の患者さんを支えられる形が広がっていけばと思っています。
そして、病気や介護のことで困ったときに、ご本人やご家族だけで抱え込まないでいただきたいということもお伝えしたいです。すぐに答えが見つからなくても、ケアマネージャーや地域の相談窓口、医療機関など、相談できる場所があります。
「困ったときには相談できる場所がある」ということを、少しでも頭の片隅に置いておいていただければと思います。これからも地域の医療・介護に携わる方々と連携しながら、必要な方がその人らしく過ごせる場所を一緒に考えていきたいと思っています。

